① ケータリングと仕出し弁当の違い

「ケータリングも仕出し弁当も“外部から料理を取り寄せる”点では同じでしょ?」――実際にはサービス範囲と体験価値が大きく異なります。ケータリングはシェフやサービススタッフが会場で料理を仕上げ、温・冷のベストタイミングで提供。さらに装飾やライブキッチン演出により空間そのものをイベント仕様へと変貌させます。

一方、仕出し弁当は調理済みの料理を「箱に詰めて」届けるシンプルなモデル。会議室でフタを開けるだけですぐ食べられる手軽さが魅力で、人件費が抑えられるぶん一食あたりのコストは低く済みます。ただし温度管理や見た目の華やかさ、サービススタッフによるおもてなしは期待できません。

目的を整理すると、①特別感・演出=ケータリング ②経費圧縮・大量配布=仕出し弁当となります。この記事ではこの前提を踏まえて、どのくらい費用がかかるのかを詳しく解説していきます。

② 相場早見表と費用を左右する要素

【価格帯】仕出し弁当&ケータリング早見表

  • 1,500〜2,000円/食:幕の内・洋風ミックス弁当(研修・社内ランチ)
  • 2,500〜3,500円/食:厚切り牛ステーキ弁当・海鮮網焼き弁当(取引先との打合せ)
  • 4,000円以上/食:料亭監修二段重・彩り八寸(VIPアテンド、法要)
  • 5,000〜6,000円/人:ケータリング軽食ビュッフェ(カジュアル懇親会)
  • 7,000〜9,000円/人:温製メイン+デザートバー(表彰式・周年イベント)
  • 10,000円以上/人:フルコース+ライブキッチン+テーマ装飾(レセプション)

【コストを決める5大要素】

チェックポイント
  • 料理ランク:和牛・オーガニック野菜など食材グレードが高いほど単価上昇
  • 人件費:シェフ・サービス・レセプタントの人数と拘束時間がダイレクトに影響
  • 装飾・備品:テーブルクロス、カトラリー、装花、ライブ機材の有無
  • 交通・配送:車両台数、高速道路利用、深夜早朝帯の割増
  • 企画・管理費:メニュー提案、進行台本、会場レイアウトなどディレクション工数

これらが複合的に絡み合うため、「料理単価×人数」で単純に見積もると後から追加費用が発生するリスクが高い点に注意しましょう。

また、ケータリングではゴミ回収・後片付けの有無も見落としがちなポイントです。会場規定でゴミを残せない場合、産廃業者手配料として5,000〜10,000円程度が別途請求されることもあります。

総額を抑えたいなら「飲み物は社内購入」「装飾は最低限」といった取捨選択がカギ。逆に演出やブランドイメージを打ち出したいなら、料理原価よりもアートフラワーや照明演出に投資したほうが満足度が上がるケースも少なくありません。

③ ENが「最低10万円〜」とする4つの理由

1. 料理品質を担保するため

ENではビュッフェ形式でも国産食材比率70%以上を維持。仕入れ価格を下げると味だけでなく彩りやボリュームにも直結するため、1人あたり3,500円を最低ラインに設定しています。これにより「写真映えする盛付け+食べ応え」の両立を実現しています。

2. サービススタッフを十分配置

「スタッフは少ないほどコスト削減」と思われがちですが、動線が詰まれば列が伸び、料理温度が下がり、満足度が一気に低下します。ENは参加者15名に対し1名を基本とし、最低でもシェフ1名+サービス2名の3名体制を死守。これにより参加者からの問い合わせ対応やドリンク提供をスムーズにします。

3. 空間演出トータルコーディネート

ケータリングの価値は料理だけではありません。テーブルクロスの色味、装花の高さ、フォーク・ナイフの質感が揃うことで初めて「イベントらしさ」が完成します。ENは外注せず社内デザインチームがコーディネートを統括するため、最低でも8,000円の装飾費を組み込む必要があります。

4. 突発オーダーに対応する運営バッファ

イベント現場では「急きょVIPが1名追加」「開始時間が30分後ろ倒し」など想定外がつきもの。ENは請負リスクを回避しつつ顧客満足を守るため、交通費や食材の予備費を7,000円規模で確保。これが結果的に「何があっても安心」という信頼につながっています。

④ 発注から当日までの6ステップ

STEP
  • STEP1:LINE/メールで日程・人数・予算を送信(所要5分)
  • STEP2:24時間以内に概算見積りを回答。メニュー案と費用内訳を提示
  • STEP3:ご担当者とオンライン打合せ。テーマカラーや社内ルールをヒアリング
  • STEP4:正式発注/請書締結後、前日17:00まで人数変更を無料受付
  • STEP5:当日3時間前に搬入・設営。動線確認後リハーサル
  • STEP6:イベント終了後30分で撤収・清掃・ゴミ回収。アンケートURLを即日送付

特にSTEP3の打合せでは「食事アレルギー確認」「電源容量」「エレベーター有無」など細部をヒアリング。これにより当日の想定外トラブルをほぼゼロにしています。

⑤ 【事例】30名キックオフ懇親会シミュレーション

事例:30名・社内キックオフ

・ビュッフェ料理(6品+デザート)90,000円
・人件費 22,500円(シェフ1/サービス1/バーテンダー1 計3時間)
・装飾・備品 12,000円(企業ロゴカラーのクロス+バナー+卓上装花)
・交通・設営 9,500円(都内30km・車両1台・駐車場込)
▶ 計134,000円(1人あたり4,467円)

ドリンクは社内でペットボトルを手配しコスト圧縮。司会進行を社内MCが担当し、結果的に同規模外注より約20%コストダウンに成功しました。参加者アンケートでは「料理が温かい」「写真映えした」といった好意的コメントが多数寄せられました。

⑥ よくある質問(Q&A)

Q. 20名以下でもケータリングは頼めますか?

A. 可能ですが最低利用額10万円は変わりません。たとえば10名なら1人あたり10,000円。コストが合わない場合は仕出し弁当+ドリンクサーバー貸出(5,000円〜)を組合せると満足度を保ちつつ予算を抑えられます。

Q. ドリンク持ち込みはできますか?

A. 食品衛生管理と酒税法の観点でアルコール持込は有料(1本500円)が一般的。ソフトドリンクは無料のことが多いですが、グラス・氷・クーラーBOX使用料が別途かかる場合があるので見積書で要確認です。

Q. 直前キャンセル料はどのくらい?

A. ENでは7日前まで無料、6〜4日前30%、3日前50%、前日・当日100%が基本。仕入れやスタッフ手配が動き始めるタイミングと連動しています。他社では14日前から発生するケースもあるため早めの確認が大切です。

Q. ハラール・ヴィーガン対応は可能?

A. 可能ですが別途メニュー開発費(5,000円〜/セット)が発生することがあります。事前に詳細な食材リストを提出し、専用調理器具を使用するためコストと準備期間が必要です。

⑦ まとめ ― 最適な選択のポイント

「目的」と「体験価値」で選ぶ

イベント成功の鍵は、「なぜその集まりを開くのか」を明確にすること。コスト重視なら仕出し弁当+社内ドリンクで効率化、社外ゲストを招く記念イベントならケータリング+装飾&演出でブランディング効果を最大化しましょう。ENではLINE一本で概算見積りが可能。「日時・人数・予算・イメージ写真」を送るだけで、最適プランをご提案します。ぜひお気軽にご相談ください。